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AIが読み解く日立製作所の株価長期ストーリー

約 25 年分の株価チャートから、日本を代表する総合電機メーカー・日立製作所の 「奇跡のV字回復」「事業ポートフォリオの大転換」を AI が整理します。 かつての巨額赤字による経営危機から、IT×OT(制御技術)を融合させたグローバル企業へと生まれ変わった、構造改革の成功事例を振り返ります。

日立製作所株のざっくり結論(長期ストーリーの要約)

まずは 3 行サマリー:

  • 2009年3月期に出した7,873億円の巨額最終赤字を底に、不採算事業からの撤退と構造改革を断行。
  • 日立化成や日立金属などの上場子会社を次々と売却し、得た資金でGlobalLogic社などのIT企業を買収
  • 「Lumada」を核としたデジタル事業が成長し、コングロマリット・ディスカウントを解消して株価は最高値圏へ。

日立製作所の長期チャートは、日本の伝統的な大企業が、瀕死の重傷から「選択と集中」によって復活を遂げた教科書的な事例です。 2000年代、あらゆる電気製品を手掛ける「総合電機」として拡大路線をとりましたが、ITバブル崩壊やリーマンショックの波にのまれ、一時は倒産の危機さえ囁かれました。

しかし、2009年の経営危機をきっかけに、ハードウェア製造から「社会イノベーション事業(インフラ×IT)」へと舵を大きく切りました。 かつての親子上場を解消し、GlobalLogic(米国IT企業)やABBパワーグリッド(送配電)といった海外大型買収を成功させたことで、収益構造が一変しました。

現在、市場は日立を「古い製造業」ではなく、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の支援企業」として再評価しています。 株価はバブル崩壊後の高値を更新し続けており、日本企業の構造改革の成功モデルとして、国内外の投資家から熱い視線が注がれています。

日立製作所 長期株価チャート

2000 年から 2025 年までの株価推移を 1 枚のチャートにまとめ、大きく動いた年には★マークとコメントを付けています。 構造改革の進展とともに、株価のトレンドが明確に「上昇」へと転じた転換点が読み取れます。

日立製作所の長期株価チャート(約25年分)

AI分析(このチャートから読み取れること)

チャートで見えるポイント:

  • 2009年の巨額赤字・公募増資が株価の大底(ボトム)となった。
  • アベノミクス以降、子会社整理と海外買収が進むにつれて株価は上昇トレンドを形成。
  • 2020年代に入り、DX関連銘柄としての評価が定着し、長期の高値更新が続いている。

2000年代の日立は「沈む巨艦」とも呼ばれ、ITバブル崩壊後の株価低迷に苦しみました。 特に2009年3月期には、国内製造業として当時過去最大となる7,873億円の最終赤字を計上。株価は一時200円台(併合考慮前水準)まで低迷しました。

しかし、そこから「日立の復活」が始まります。 ハードディスクやテレビ製造からの撤退、火力発電事業の統合などを進める一方、 IoTプラットフォーム「Lumada」を立ち上げ、ITとインフラ制御を組み合わせた高収益モデルへの転換を急ぎました。

2021年には約1兆円で米GlobalLogicを買収し、デジタル領域を一気に強化。 市場はこの「本気の構造改革」を好感し、株価は右肩上がりを継続。 かつての「なんでも屋」から、高収益なグローバル・ソリューション企業への脱皮を果たしたことがチャートからも鮮明にわかります。

低金利下で「じわじわ型」になりやすい銘柄と比較したい場合は、 ソニーGの株価ストーリー も参考になります。

日立製作所 ドローダウンチャートとリスクの推移

ドローダウンは、過去の高値からどれだけ下落しているかを%表示した指標です。 日立製作所は、2009年のどん底から這い上がり、近年は「ドローダウンが極めて浅い(=高値圏を維持している)」強さが際立ちます。

日立製作所の長期ドローダウンチャート

AI分析(ドローダウンから読み取れること)

ドローダウンで分かるざっくりポイント:

  • 2000年代は常に-60%〜-80%級の深いドローダウンに沈んでいた。
  • 2013年以降、ドローダウンの谷が徐々に浅くなり、回復力が向上
  • 近年はショック安があっても回復が早く、最高値付近(ドローダウン0%)での推移が増えている。

ドローダウンチャートを見ると、日立の歴史が「2010年頃」を境に劇的に変わったことがわかります。 前半はITバブル崩壊やリーマンショックにより、高値から80%近く価値を失う壊滅的な状態が長く続きました。

しかし、構造改革が進んだ2013年以降は、下落しても-20%〜-30%程度で下げ止まるようになり、 以前のような「底なし沼」のような動きは見られなくなりました。 これは、ボラティリティの高いハードウェア売り切りビジネスから、安定収益が見込めるストック型ビジネスへの移行が成功した証拠と言えます。

特に2021年以降は、コロナショックの安値を完全に払拭し、 「高値を更新しては、浅い調整を挟んでまた高値更新」という、理想的な上昇トレンド特有の浅いドローダウンを形成しています。

※ ドローダウンチャートは参考用の可視化です。配当金によるリターンはチャートに含まれていません(株価のみの推移)。

同じくM&Aで拡大する企業の動きと比較したい場合は、 ソフトバンクGの株価ストーリー も参考になります。

※ 株式併合(2018年)の影響は遡及修正されています。

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